かわいいこいぬを檻からだして
かわいい獣も檻からだして




星ぼしの浸け
わたしのオーツミルクの幼虫
吐くほどすてきな感慨
あなたじきしっている幽霊でしょう
そこが昆虫たるゆえんなのよ
絶滅の花のねなのよ
しらないポーチュラカ
はじいたよ柑橘のやみよ
滲んだらしんじゃえばいいよ
ひきはがしたみみから宝石がはえてきたよ
死体はないのに探偵はいる
にどねのほねの柔なくぼみに謎謎
砂糖づけの昆虫のとんがったところ
おわりをきれいに畳んだら
ちっちゃな飼い犬のしっぽがあなただ


春い秘密
あじなまぼろし
鰯か金魚一択だ
あなたはうれない園芸本
めまいと無花果のまひるに
花やみにゐる
綴じられてゆり幽か
昏いかんばせじゃしねない
うわごとのあじが憶いだせない
散りぢりの美しいぎらぎらでしょ
ばらの群がりにブルーの萌し
或いはそんなふうな呪縛だ
あぶないわ 酸っぱいの 幽霊のしわざだから
わたしたち柑橘類のよるに惑わされてる!




みなれないバカンスのおわりに
のぞまれないあなたの総てをのぞんでいた
あなたが肢体を青褪めさせるくたびれた諦めを
「夜だ」とおもっていた


妙な感情のちく積と カップケーキみたいなひび
“あなたはだんだんいなくなる”